セクションナイン の 吉田真吾(@yoshidashingo)です。
昨年に続き2回目の開催
昨年に引き続き Serverlessconf Tokyo を開催します。
サーバーレスを取り巻く世界のイベント開催状況
- 現在、サーバーレスを主題にしたMeetupグループは世界で100近くあり、主要都市にはほぼある状態。一時期よりも増加傾向は緩やかになっている印象です。
- グローバルカンファレンスは「Serverlessconf」「JeffConf」「emit」などが開催されています。Serverlessconfの主催はA Cloud Guru、JeffConfはNYCで初回のServerlessconfを主催した、元A Cloud GuruのAnt Stanleyが主催してロンドンで開催し、続いてミラノでの開催をCloud AcademyのAlexが行っています。emitはServerless Frameworkの開発元であるServerless, inc.が主催しています。
- Serverlessconf Tokyoは私がライセンスを受けてオーガナイズし、コミュニティメンバーの方に協力してもらって開催してます。
先週開催された Serverlessconf NYC について
- 初回開催時の参加者は260人でしたが今回は460名以上となり、1年半で2倍近くに成長していました。
- サーバーレスをコアテクに据えたスタートアップが増えている、サーバーレスについて初心者な人も相当数新規参加していた、マイクロサービスとの文脈の統合が進んでおり、分散トレーシングやワークフローのオーケストレーションやデザインパターンなどに関心が高まっている印象でした。
国内のサーバーレスの文脈はここ1年でどう成熟したか
今年は国内でもユーザー事例が増え、デベロッパーのエコシステムの整備も進み(SIにおけるサーバーレス専業部署の設置など)、ShifterやGS2などサーバーレスをコアテクとするスタートアップの認知度も高まってきています。
サーバーレスの現在の主軸であり基礎を支えるFaaSについては、多くのクラウドベンダーや既存のSaaS事業者がサービスとして展開(多くは○○Functionsというネーミング)してますし、Dockerエンジン上で動作したり、さらにk8sでオーケストレーションできるOpen系FaaSの選択肢も非常に増えました。フレームワークも数が増えるだけでなく、よりサポートするサービスが増え、コンポーネント間の接続性を上げるための機能も充実してきています。
また、FaaSのエコシステムの大幅な台頭以外に、ストリームプロセッシングや分散トレーシング、ジョブのステート管理におけるサーバーレス事例のようなマイクロサービスとの文脈の統合が国内でも進みつつあります。
特にGoogleあたりはCloud FunctionsというFaaSに他社ほど尽力しているように見えないことから、実はサーバーレスやマイクロサービスに関して現状とはもう少し違ったアプローチを見据えてるんじゃないかという想像も働きます。これには個人的に結構期待をしていて、FaaSでPubSubのワーカーを実装するイベントドリブンだけがサーバーレスではないかもしれないという、今後のサーバーレス文脈の広がりを期待できるなと感じています。
ワークショップの充実
今回のカンファレンスはDMM.comラボさんの会場全面協力と、各クラウドベンダーの全面協力のおかげで、非常に多くのワークショップを準備できています。
残念ながらワークショップに参加可能なチケットはすでに売切れてしまいましたが、チケットをすでにお持ちの方は、ぜひ楽しんでください。※ワークショップ選択がすでに昨日より始まってますので忘れずに登録を行ってください。
セッショントークについて
11/3のカンファレンスデーについてですが、大部分をCFPから採択しました。昨年の応募が21件だったのに対し、40件を上回る応募をいただき、スタッフ会議において真摯に選定させていただきました。
採用すべき基準ではあったが類似セッションが多くて採用できなかったものが多くあり、採用できなかったものについても今後Meetupイベントのほうなどで話していただけるような場を設けていきたいと考えています。
体験しないと肌で理解できないことは多い
昨年5月にNYCで開催されたServerlessconfでは、「開発者におけるクラウドネイティブアプリケーションの運用に関するレスポンシビリティ」「実装ノウハウだけでなく運用ノウハウ」「スタートアップビジネスにおけるサーバーレス活用の重要性」など非常にバラエティに富んだ話が聞けたことで、個人的に久しぶりの衝撃を受けました。
それがモチベーションとなって日本での開催につながったわけですが、おそらく単純に公開されたスライドを観たりするだけではここまでモチベーションが高まることはなかったんじゃないかと思っています。実際にその場に行って話を聞いて、さらにアレはこうじゃないかああじゃないかとその場でスピーカーとディスカッションできたことも大きかったと思っています。
今年の Serverlessconf Tokyo では、サーバーレスのサービスを開発したり、アプリを運用しているグローバルなスピーカーが多く参加します。英語が苦手な人でも参加しやすいように同時通訳も準備しています。で、チケットはできるだけ多くの人が参加しやすいようにと格安に設定しています。
※会社でまとめて申請して参加したい方などはお気軽にご相談ください。複数枚の同時購入や請求書/領収書発行などにも個別に対応できると思いますので。
ぜひ自分の目で肌で体感し、疑問点は実際にスピーカーと議論してみるなどしてみてください。きっと今まで気づいてなかった文脈やアプリケーションの将来像などが見えてくるのではないかと思います。