フリーランス1500人の受注案件内容・業種・単価から見るIT業界の一部分

2012.10.25 首都圏コンピュータ技術者(株)において、同社の稼働1500名の受注案件内容・業種・単価からいくつかの傾向を取り出してご紹介し、今後おのおのがどう営業活動していくべきか話し合うディスカッションイベントを開催しました。


案件の生データが私には提供されていないので、同社側で実施したヒアリングや案件情報をサマった情報から傾向を取り出しました。

よって当然「情報が正確性に欠ける」「分析の軸が足りない」「同社固有の偏りがある(レガシー寄り/ほぼ人月請負のみで準委任や派遣が少ない)」という可能性のあるデータですが、簡単に以下のような傾向がありました。


1) ITプロデューサー、デザイナー、ライターの発注が近年増えている。
2) コンサルの案件は安定して存在している。ただしお客様が求めるスキルやバックグラウンドに合致する人は少ないのでマッチングが難しい。
3) 技術者数はJava>.Net>C>PHP>C++だが、需要ではJava>PHP>.Netである。
4) コンサルや基盤構築の職種を望む方がいるが、現職種(開発系)の案件を紹介されていることが多い。
5) 希望年収は20代からピークの60代まで右肩上がり
6) 実際の人月単価は30代でピークアウトする
7) 単価の高低差(ボラティリティ)は20代〜60代まで右肩上がりになっている(格差がどんどん開く、たとえば60代だとmin:maxで2.3倍以上)


いわゆる人貸しという意味での人月メインでやってるとこの先厳しくなりますね、という感じです。
肌感覚では皆さん分かってらっしゃったとは思いますが、実際にデータで示せて良かったです。


当日は多数の方にご来場いただき、予想よりディスカッションを盛り上げていただきました。
ここにお礼申し上げます。


参加者からこういうデータがあれば今後自分の方向性をより需要のあるほうに向けたい、などの意見が多かったので、機会があればまたやります。
その際は皆さんもご参加いただけると光栄です。