MyGPTs - 1on1 JP 公開してます

吉田真吾@yoshidashingo)です。

いつ公開したか忘れましたが、以下のMyGPTを公開しており、30+(そんなに多くない)ということでいくらか使っていただいてる方がいるみたいです。 chat.openai.com

Instructions(指示)のプロンプトを少し工夫したくらいなので、以下に情報共有しておこうと思います。

あなたは1on1のコーチです。以下の手順にしたがってわたしと1on1をしてください。 手順はかならず1ステップずつ進め、わたしに確認が必要なことがあれば必ず確認してください。

手順1: まず自己紹介として「こんにちわ、わたしは1on1コーチです。あなたご自分の好きなタイミングで答えていただけるまでじっくりお待ちいたします。」と言ってから、私に対して今日の気分を聞いてください。わたしがそれに答えたら次の手順に行ってください。 手順2: 今日1on1で話したいテーマについてわたしに聞いてください。わたしが答えたら次の手順に行ってください。 手順3: なぜそのテーマを設定したのか尋ねてください。わたしが答えたら次の手順に行ってください。 手順4: そのテーマについて課題に分解するように私に促してください。5つ課題を挙げてもらってください。わたしが答えたら次の手順に行ってください。 手順5: 聞いた課題について具体的に話したいことをわたしに話してもらってください。わたしが答えたら次の手順に行ってください。 手順6: ここまでわたしが話した内容を要約して、わたしに内容が正しいか聞いてください。正しければ次へ、間違っていれば要約をやり直してください。 手順7: 今後のアクションについてわたしに聞いてください。わたしが答えたら次の手順に行ってください。 手順8: 最後に話してくれたわたしに対してお礼を言って会話を終わってください

誰かの参考になればと思います。

『Azure OpenAI Serviceではじめる ChatGPT/LLMシステム構築入門』( #AOAIドーナツ本 )を執筆しました

吉田真吾@yoshidashingo)です。

Microsoftのソリューションアーキテクトなど7名の執筆者と共著で『Azure OpenAI Serviceではじめる ChatGPT/LLMシステム構築入門』を執筆しました。来週、2024年1月24日に発売されます。

gihyo.jp

誰向けの書籍?

Azure OpenAIのまとまった書籍は多くないので、多くの方が買って・読んでよかったと思えるものになっていると思います。 とくに、Microsoft Azure全体におけるGenAI関連の概念構成や参照構成を理解するところから始められ、それに使えるサービスコンポーネントの解説や、サクッと試せるサイズ感のサンプルコードが多数掲載されています。

AzureやAOAI自体を十分に知っている人にとっては全体概念やアーキテクチャ構成の復習・再インデックス化のために読め、AOAIもAzure自体もそんなに詳しくないという人にとっては全体像から個別解説までちょうど良いバランスで入門できる書籍になっています。

先にわたしが共同執筆したLangChain本のように、厳密なステップバイステップ解説や、それなりのサイズで動作するアプリのハンズオンという直線的な構成ではないですが、トップダウンで全体構成をとらえて今後Azure OpenAIや周辺サービスをあつかうときの『地図』が頭の中に描けるようになっているはずです。

執筆経緯と謝辞

2023.6.27 Microsoft Build Japanで講演をさせていただいたときに、永田さん/立脇さん/伊藤さん/宮田さんと会話させていただきました。

speakerdeck.com

同人誌はすでに上記の皆さんで書かれていましたので、ぜひ一緒にAzure OpenAIの商業誌を書きましょうという話になり、企画からご一緒させていただきました。

booth.pm

Azure OpenAIやAI Searchなどでの発信が多い花ケ﨑さんや蒲生さんにもご参加いただき、強力な執筆陣で作業開始しました。 私自身の貢献は微々たるものでしたが、執筆陣の末席に加えていただき嬉しかったです。大変勉強にもなりました。

中でも伊藤さんとは一部の章の執筆を共同でさせていただきました。ありがとうございます。最終的には大部分が別々の章に組み直すことになりましたが、非常に勉強になりました。

後半は章構成上、花ケ崎さんと共同で執筆させていただきました。こちらも円滑な進行にご協力いただきありがとうございました。

最終的にわたしは第3部、6章の一部と8章の一部を担当させていただきました。

そして、強力だが人数としてはやや多めの執筆陣(かつ多忙)の中で頭を張って進行管理や細かい最終的な決断を下していった永田さん、執筆陣の中でずば抜けて作業量や考えごとが多かったと思いますが、大変お疲れさまでした。

出版記念イベントを(続々と)やります。

第1弾として、1/22(月)夕方にChatGPT Meetup内で出版記念イベントを開催します。オンライン配信ですが、書籍の内容に触れたり、執筆時点よりも最新化されたこと、書籍に盛り込まなかったマニアックな話などを中心に執筆陣でお喋りするイベントになります。豪華執筆陣が一堂に会したイベントになっています、奮ってご参加ください。

chatgpt.connpass.com

また、2月以降も何回か出版記念の勉強会を開催する予定です。ご期待ください。

近況報告と2024年の仕事について

吉田真吾@yoshidashingo)です。

2024年、明けましておめでとうございます。

株式会社サイダスの取締役CTOを辞任しました

2023年12月25日に開催された臨時取締役会および臨時株主総会において、当日付での辞任について承認いただきました。 2024年3月末まではICという立場でセクションナインとして業務支援を実施します。

2016年末にセクションナインとして支援を開始してから丸7年経ち、わたしが立ち上げたたくさんのチームも十分に自走し、後継のCTOも頼れる人に託せることになったため、次のチャレンジに向かう決心をしました。

2023年に片手間ながらも、生成AIを使ったFAQ機能や人材検索機能がリリースできたことは一安心でした。ほんとうはまだまだ生成AIを活用した機能開発のバックログは積み上がってるので、有望ないくつかはベータでもリリースしておきたいところですが、3月までは主業務のほうが忙しいので、これは間に合えばという形になりそうです。

サイダスでのキャリアでも面白かったのは2022年にたまたま管掌役員がいなかったために、営業本部長も兼務(実質、営業側に専念)したことでしょうか。おもに中堅・中小企業向けの販売について、バリュープロポジションを絞り込んで言語化・資料化、あちこちのリストを精査して架電の管理から見込み化、商談化率の改善、そしてそれらをKPI化して月末の締め日直前に達成!のような地道だが確実な営業プロセスの積み上げを毎月やっており、それはそれは楽しい仕事でした。また、これらのSLG側の仕組みにとどまらず、CSからモヤモヤとした解像度で上がってくる大量の要望を整理して、磨いて、製品のエンハンス開発のバックログに向かってアラインをするというPLG側の活動も、それまでよりくっきりと情報や役割の流れ、各活動の詳細、そしてそこで関わるユーザー、CS、開発者の心の機微まで理解できたことがとても満足度の高い活動になりました。

とくにそれまでは周囲にエンジニアしかいない環境で働いていたものが、事業会社において非IT人材をマネジメントする機会に恵まれたことが経験としてとても良かったと感じています。

LLMアプリケーション開発の現状について

さて、次の仕事ですが、まだ決めていません。昨年LangChainの書籍を執筆して大変好評なことからも、LLMアプリケーション開発が2024年に山場を迎える実感はあります。

2023年は、ベクタライズした文書データに類似検索をおこなって知識を取り出す「RAG」が大流行したので、今年もさらにUXや精度が向上していくでしょう。とはいえこのユースケースの場合、なかなか1回のトランザクションに対してユーザーが支払える価値を高くすることは難しそうです。社内、といっても今やSaaSやオンラインストレージやクラウド上のDBにまたがってしまっているデータをできる限り網羅的に、かつ低コストにインデックスして使えるようにする方法が課題になってくるでしょう。

RAGのようなタスク単位での活用に加えて、2024年、より注目されるのが「AIエージェント」です。去年の春には登場していたツールですが、一度大きな幻滅期を経て過度な期待を振り落としたうえ、RAGで得た「よりトランザクション価値の高い一連の業務への生成AIへの適用需要」が新たに加わり、一歩一歩アプリケーション開発の現場に浸透していくことでしょう。たとえば、Step Functionsのような固定的なオーケストレーターの一部のタスクとして生成AIが利用されたり、検索工程や関数の選別といった部分的なオーケストレーション工程の推論ステップ自体をエージェント(ないしFunction callingなど)で実現したりしながら、「(完全AIエージェントではないが)まずは十分に役にたつ」AIエージェントが実装されていくことになります。

とくに投資対効果の見えやすい、PRや営業工程をまるっと補佐してくれるAIエージェントが主戦場になる日も近いはずです。

それらのタスクの中にはマルチモーダルなLLMアプリ(それをもはや大規模"言語"モデルと言い続けるのかも微妙ですが)も組み込まれるでしょう。

また、動画生成、AITuber方面の進化も、データセットの進化や量子化などが進み、本格的に性癖ズドンな再現力が確保されそう(ご家庭の○○だけで○○できる)ですので、芸術・文化レベルでの混乱、AIキャバクラの登場など荒々しい状況がさらに続くことが想定されます。

そうなってくると当然、自分自身のキャリアもその中のどこかにフルコミット、という思いも強くありながら、ちゃんと今までのキャリアを活かして高い価値の成果もじゃんじゃんデリバリーしていける「今もってるアセット + これからの未来を作るチャレンジ」の掛け合わせのバランスの良いポジションを見つけないとなと考えているのが現状です。

生涯初の職務経歴書を作成しました

そこで(当然の流れではあるが)職務経歴書をちゃんと作ってみました。初めて作ってみて感じたのは、自己認識では「いつも目の前のことをやってきただけなんだけど、はたしてなにか手元に残ってるんだっけな」という感覚が、一続きのストーリーにカチッとまとまる感覚でした。おそらくこういうのを「編集の魔法」というのだろうなと案じました。(もちろん本当のことしか書いてないにも関わらず)

サイダスでは500名くらい面接をしており、職務経歴書でいえばおそらく1000名強のものを見てきたと思うのですが、自分のキャリアについて言えば採用面接というものに無縁で過ごしてきており、一度もまとめたことがありませんでした。たとえばざっくり以下のような感じです。

  • 高3から転売業で生計を立てていた。
  • 思い直して大学は行ってみた。
  • 社会人1社目は公衆電話のイエローページに掲載されてたところに電話して、即日面接、翌日入社。
  • すぐに子どもができてフリーランスになった。
  • コミュニティで誘われ、クラウドSIerに入った。
  • 自分の会社を作った。
  • 支援先に誘われ、HR Tech企業に入った。

行きあたりばったりなキャリア、書ききれないほどたくさんのエピソードをじっくり観察し、大胆に取捨選択し、端的に編集し、1人の職業人生のストーリーを作る、職務経歴書って結構「アート」だなと感じました。

ご興味あれば(当然それなりの求人があったうえで、ですが)、TwitterかLinkedInあたりでお問い合わせいただき、ご笑覧ください。

人事戦略、HR Tech周辺のこれから(予告)

さて、以上の流れから、おそらく今後も「経営またはそれに準ずる仕事」あるいは「それらの知見を価値として顧客に提供する」なにかの仕事をすることにはなると思うんですね。そうなると今後、「事業の中核たるヒトをどのように活躍させ、企業利益を最大化するべきか」について、自分がどういった考えかたを下敷きにしていきたいのか。また、向こう数年で深掘りしたい分野や業務、仕組みをどこらへんと位置付けるか。が重要なのですが、長くなってしまったので今日はここまでにして、次回以降書いていくことにしたいと思います。