どうも、吉田真吾(@yoshidashingo)です。
このたび会社を興したのですが、以下で記したとおり最近勢いのありそうな韓国やラテンアメリカにおいて、事業の可能性としてAWSのMSPやるとかどうなんだろう?と素朴に思って調べてる途中です。(ラテンアメリカはノリがよくわからないのでまあ主眼は韓国のみということで)
日本でのMSP展開については、たくさんの会社がやっててプレミアも4社もあるしでいまさらですし、なにより古巣への仁義もあってやるつもりないんで、なぜかいきなり韓国って感じではあるんですが、せっかく調べたのと、以後の調査が12月以降になりそうなので、いったん書いておきます。
はじめに
- まだ調べ途中なので調査不足な部分があるのはご容赦を。そんな話もあるのね程度で聞いてください。
- 弊社自体まだAWSのパートナーでもないので、AWS自体の韓国市場での目指す方向や具体的な取り組みは把握していません。次回以降の現地調査にご期待ください。
MSPってそもそも何?
- ハードやソフトの監視、機器のラックへのセットアップ、ハードウェア故障の修理など、ITシステムの健全な提供に関する作業を代行してくれるサービス。
- 従来、データセンター事業者がホスティング(床や電源などのファシリティ貸し)にマネージド・サービスも付加して売っていたり、どこにホスティングしててもリモートやオンサイトでマネージド・サービスだけやりますよという形でやっている会社もあります。
- AWS上でのMSPについては、サーバーのホスティングにあたるEC2に対するマネージド・サービスや、ミドルウェアまで管理するRDSやRedshiftのようなAWSのマネージド・サービスにおける監視の設定や、キャパシティ管理、トラブルの一時切り分け、アプリの業務要件に合わせたリストア対応など個社ごとの作業を代行するマネージド・サービスが提供されています。また、AWSがすべての作業がリモートででき、構成するサービスとしてAWSのマネージド・サービスを使うことが多く省力化できる傾向にあるため、コンサルやSI(構築)からMSPまで一貫して提供できる会社も多いです。
MSPの魅力
ユーザーにおけるメリット
- 開発者のリソースを開発に集中できる
- 自社で専属メンバーを雇うより安くなる傾向が強い
事業者におけるメリット
- データセンター事業者であれば、ファシリティ提供のみでなく、付加価値の高いビジネスができることによる売上向上、顧客の幅広いニーズへの対応力
- 独立系であれば、ストックビジネス(一度頼まれれば長いおつきあいになるため)になる
韓国でのMSP自体の展開
すでに多くの日本のデータセンター事業者が韓国でデータセンターを持って事業化してるに加えて、マネージド・サービスを提供しています。下には一例だけ貼っておきます。
- ソフトバンク
http://tm.softbank.jp/datacenter/dc/rental/base/busan/tm.softbank.jp
- colt (旧:KVH)
- テコラス (旧:データホテル)
- 日立
韓国でのAWSのMSPの同行
ここがメインのトピックですね。どうやら以下のような状況らしいです。
2015/10/28時点でのコンサルティングパートナーは以下の14社です。
- Premiere Consulting Partner
- GS Neotek Co.,Ltd
- Megazone Corp.
- Advanced Consulting Partner
- BD
- Consulting Partner(Standard)
- Acloud Co.,Ltd
- CloudNoa
- Freiheit
- HOSTWAY KOREA
- IAANSYS, INC.
- NDS Corporation
- Open Source Consulting, Inc.
- rockPLACE
- Saltware
- Vsystems Co., Ltd.
- WellDataSystem. Co., Ltd
まず、MSPの前に請求代行ビジネスのニーズについてですが、これは一定の割合の会社で代行してもらいたいニーズがあり、すでに提供してる会社が多数。また、請求代行サービスをやってる多くの会社が、請求代行のみではなく、なにかあった場合のトラブル対応などを含む技術サポートも無償で提供しています。
サーバー1台あたりいくらいくらで24時間365日運用保守しますよ、という形式のMSPですが、こちらはまだ「際立ったものはなさそう」という状況なので、新規参入にはポジティブ要素です。
ただし、歴史的経緯でデータセンター事業者がホスティングとMSPを一緒にして提供してきたうえ、その値段も日本の半分くらいとかなり安いため、ホスティング部分が不要なAWSにおいて、MSPだけ切り出してそれなりの価値あるサービスとして顧客に啓蒙していくにはまだ労力がかかりそうという状況であることはネガティブ要素です。
まとめ
ということで上記のような状況ですが、ITに対するニーズは顕著なところですから、もう少し調査を(12月以降になるけど)進めて行こうかなという感じです。