おサイフケータイジャケット01というネーミングの失敗
今年10月に「おサイフケータイジャケット01」という素晴らしいプロダクトがリリースされたことをご存知でしょうか。
いままでガラケーやAndroidでしか使えなかったおサイフケータイが、iPhoneユーザーでも専用ジャケットに入れておき、iPhoneアプリ「おサイフリンク」で操作することで使えるようになるという代物。
ターゲットはiPhoneユーザーということで、かつみんなほぼ必ず保護ジャケットをつけるからということで、こういうネーミングにしたのでしょうが、結果的にダサくて分厚いケースによりあまり話題になっていないという現状みたいです。で、おそらくだいぶ誤解されていると思いますが、これ「ジャケット」じゃなくて「カード型デバイス」なんですよ。
おサイフケータイジャケット入手したしかなり小さいんだけどアプリがまだこれだけしかないの。 pic.twitter.com/9wlgqdk4te
— 真吾 (@yoshidashingo) 2014, 11月 29
これ、完全にマーケティングに失敗してると思うのですが。
iDが来ない
それと、上記のプレスリリースにあるように、12月にはiDが対応するって聞いていたのですが、12/30現在特にアナウンスがないので年内は来ないのかなと思ってます。
おサイフリンクにiDが載るインパクト
電子マネー市場は年々拡大傾向にあり、iDもすでに2000万人弱が利用している状況らしいですが、いくつか今後の発行枚数が増えにくい要因があるかと思います。
おサイフケータイ型はdocomoでないと使えない、MVNOでさえダメ
- おサイフケータイではau,Softbank,Willcomは使えず(正確にはdocomoは他社から引き合いがあれば検討するというスタンスらしいですが、ライセンス費用などを考慮して他社が忌避してるなんて噂はあります)、docomoの白ロムにMVNOのSImを挿しても、i-modeやspモードでの通信ができないとダメみたいです。
カード型はイシュアが限られる:三井住友VISA、ドコモ(DCMX)、oricoなど
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上記のイシュアを含むいくつかの会社に限ってはカード一体型や専用カードを発行することができるようですが、それ以外のイシュアはおサイフケータイでの利用しかできないようです。
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クレジットカードの一人当たりの持ってる枚数が3〜4枚という時代に、iDを利用するためにもう一枚追加するというのもなんだか面倒だなと思ってしまうわけで、そのためにiDを利用していないという人も一定数いるのは確実だと思います。
今回のおサイフリンクのiD対応は、上記の制約を初めて超えて「キャリアに縛られず、カード型のイシュア以外でもおサイフケータイ以外でもiDが利用できる」ようになると期待されているわけです。※詳細がアナウンスされてないのでイシュアの制限がない前提での推測なのですが。
docomoとしては、iPhoneに移行しておサイフケータイをやめてしまい、電子マネー全般に利用金額が減ってしまった人などを再度取り込む方法として大いに期待できそうな内容ですので、早くリリースされるといいなと思います。