折しも10/20(土)に計画しているiOS6対応アプリ構築ハンズオンの企画をするのに参加予定者から、Mac買わないとダメかね?と相談があったので、軽くあしらってしまう前に、そもそも仮想環境に関するライセンスってどうなってるかなというあたりの最新情報を期待に胸膨らまして調べた次第です。
Mountain Lionのリテール版/サーバ版それぞれについてAppleCareに、
- 部門で余ったサーバH/WにMountain Lion(OS X Server)立ててiOSアプリ開発を集中化しても問題ない?
- マスタ環境でスタックを構築したMountain Lion(OS X)マシンのイメージをエクスポートして個々の開発メンバの手元のPCに配布していい?
端的に聞いてみました。
結果的にはどちらもNG。
というか、Mountain Lionになっても、http://d.hatena.ne.jp/oxon/20100307/1267929030: OS X client の仮想化は禁止されていない by Apple Care/宇宙線実験の覚え書き さんの指摘の通り、MacはApple製の「H/W」でしか動作させてはいけないことになっており、それを示すのが以下の部分。
- http://images.apple.com/legal/sla/docs/OSX108.pdf:OS X(Mountain Lion 10.8)ソフトウェアライセンス P.36「1.総則 H.その他の使用制限」
- http://images.apple.com/legal/sla/docs/OSXServer.pdf:OS X Server(Mountain Lion)ソフトウェアライセンス P.34「1.総則 F.その他の使用制限」
(略)Appleブランド以外のコンピュータにおいて Appleソフトウェアをインストールし、使用し、稼働させることまたはその他の者にそのような行為を させることを認めておらず、お客様はそのような行為をしないことに同意されたものとします。(略)
つまりOS Xが起動するコンピュータがMacであれば、インストール先は本体だろうが外付けHDDだろうが仮想化ソフト(Mac on Mac)であろうが同時に1台のインストールであれば構わないが、H/Wが違えば全部アウト。
さらに言うと、件のエントリーではメジャーバージョンの違うリテール版onリテール版が可能と解釈されていますが、たとえばリテール版における
お客様は、常時、一台のAppleブ ランドのコンピュータにAppleソフトウェアを1部インストールし、使用し、稼働させることができる 制限的、非独占的ライセンスを付与されます。
の記述における「Appleソフトウェア」を「OS X」自体と解釈され、別バージョンorライセンスであっても1台に1部しかインストールできないと判断される「解釈の余地」の可能性があると考えますので、OS X Server on OS Xが最も安パイかなと思います。
なんにせよMac on Windowsはアウトってことで、よい子のみんなはマネしちゃダメだぞ。
で、結局Mac on Macなんて誰得なソリューションをせざるを得ない場面が想定できないのですが、このへん詳しい方いらっしゃればご連絡いただきたく存じます。