どうも、セクションナイン の 吉田真吾(@yoshidashingo)です。
先週の話題は「AWS10周年」「JAWS DAYS 2016」といったイベント尽くしといった感じでしたね。
AWS公式
0. AWSの10年に学ぶ10の教訓
- 常に進化可能なシステムを作る
- 何年経ってもサービス停止なく継続的な改善ができる仕組みになっていないといけない
- 予期しないことが起きることを予期しておく
- 障害は必ず発生するので、影響範囲を最小化して管理できるようにしておく必要がある
- フレームワークではなくプリミティブにしておく
- 顧客が組み合わせて利用できるようにプリミティブにしておく
- 鍵は自動化
- 管理APIを用意して、信頼性、パフォーマンス、スケーラビリティに応えることができるようにしておく
- APIは永遠
- 顧客がAPIを組み込んで使い始めると(そのIFの)変更はほぼ不可能になる
- リソース使用状況を常に把握する
- 薄利多売なビジネスを行うためには常にこれを把握し適切なリソースを調整しておく必要がある
- 起ち上がりからセキュリティを作り込む
- データセンターの地盤が固いかどうか調べる段階からセキュリティについては統合アプローチをする必要がある
- 暗号化は第1級市民
- 顧客保護のために最もプライオリティの高い事項
- ネットワークの重要性
- さまざまなワークロードを持つ顧客が乗っても違いに影響を与えないように、データセンター内での配置など独特な作り込みが行われ、VM単位で制御がされている状態にある
- 門番は要らない
- AWSだけですべてを実現するのではなく、たくさんの重要なパートナーがAWS上でのインテグレーションをサポートするサービスを提供している
より詳細は原文をあたってみてください。
10 Lessons from 10 Years of Amazon Web Services | All Things Distributed
1. 【新機能】AWS CodeCommit にリポジトリ トリガーが追加されました
- CodeCommitにトリガーが仕込めるようになったので、これを用いてSNSのトピックに通知したり、Lambdaファンクションを動かしてリリースを行ったりできるようになった。
aws.typepad.com aws.typepad.com
2. Redshiftアップデート:テーブル単位でのリストアが可能に
- スナップショットからクラスター単位でのリストアしかできなかったのが、テーブル単位でのリストアが可能。
(RDSもRedshiftも同じだが)リストア作業は元のクラスタに戻すわけではなく、新しいクラスタを構築してそこに選択したデータをリストアするので、オペレーション的にはリストア後にアプリからの接続先の切り替え(内部DNSの切り替えやアプリ側の接続情報の設定ファイル更新)にも留意すること。←ここは完全に間違いでした。マニュアルの「Restoring a Table from a Snapshot」にあるとおり「注意点としては、テーブルのリストアは稼動しているクラスターから取得したスナップショットを同じクラスターに戻す場合にのみ利用できるという事です。」とのことで確認してみたところ、「同一クラスターに」「(元のテーブルが存在している場合は)別テーブル名で」リストアが可能。また存在しないスキーマを生成してリストアすることはできない。ということになりました。ご指摘ありがとうございました。
3. GameLiftがアジア(東京リージョン)とヨーロッパに拡大し、Auto-Scaling機能を追加しました。
- タイトルのとおり
4. A Decade of Innovation ~ イノベーション10年の軌跡
- AWSのサービスの設計の中核を担っているJames Hamilton氏によるエントリーの邦訳
- 2006年3月14日にAmazon S3がローンチしてから丸10年で、自分のキャリア(AWSと出会って2008年に入社)やAWSの10年のリリース履歴を振り返っている。
aws.typepad.com www.publickey1.jp
5. AWSクイックスタートリファレンスデプロイ:Microsoft Active Directory ドメインサービス
- AWSでActive Directoryの考慮事項や設定手順を記載したクイックスタートデプロイガイド(日本語版)がリリースされている。
6. Amazon ElastiCache now supports Memcached Auto-Discovery for PHP 7
- ElastiCache MemcachedクライアントがPHP7でのAuto-Discoveryに対応した。
Amazon ElastiCache now supports Memcached Auto-Discovery for PHP 7
7. Amazon CloudWatch Logs adds AWS CloudTrail support and new Amazon CloudWatch Metrics
- CloudWatch LogsがCloudTrailに対応した。APIコール履歴の検索性が高まる。
- また、CloudWatchのメトリクスをCloudWatch Logsに連携できるようにもなった。
Amazon CloudWatch Logs adds AWS CloudTrail support and new Amazon CloudWatch Metrics
JAWS DAYS 2016
8. 年に一度、コミュニティ主体のベンダーイベントがある意味
これは以下を読めば全部書いてありますわ。大谷イビサさんはコミュニティが牽引するエンジニアのエコシステムについて長く見てきて、JAWS-UGの文化についても3年前から色々な角度で切り取り、検証してくれており、彼にしか書けないとても貴重な記事をいくつも書いてくれています。
発表資料
9. 東北の石澤くん
- LambdaとS3でチェーンしてバッチ処理をした話
10. 来栖川電算の足立さん
- 「Cognito でお手軽クラウドソーシング」した話。
- 東北で雇用している人たちに入力業務を行ってもらうアプリを使ってもらっているが、そのID管理およびIDにひもづく様々な管理をサーバーレスで行うためにCognito Identityを利用している。
www.slideshare.net
11. クラメソ植木さん
- オペ部でのLambda導入事例、チケット処理をイベント駆動で処理。
www.slideshare.net
12. AWSJ西谷さん
- 実践的なつまづきどころが詰まっているので、使うときは必ず一読しておきたい資料。
www.slideshare.net
13. ファーストリテイリング Keito Fukudaさん
- ビジネスの変化に対してITシステムの境界が合わなくなっており、FRではAPI化を推進した。
- ビジネス側の従業員にもAWS教育を行い、AWSの管理も彼らができるようにしたり、その監査をしっかり行ったり、運用やコスト最適化についても自動化したり、組織のニーズにとても合ったノウハウを詰め込んだシステムになっている
https://speakerdeck.com/fastretailing/jaws-days-2016-microservice-at-fast-retailingspeakerdeck.com
14. AMIMOTO 堀家さん
- CMSにサーバーレスアーキテクチャで「全文検索機能」や「可視化ダッシュボード」や「レコメンド機能」を組み込む話
15. The AWS Japan Mafiaトークセッション
- 進行役としても非常に楽しかったです
16. Increments 及川さん
- 及川さんのキャリアの話から、なぜ情報共有が必要なのか、どういったプロセスを追って行われるべきかという話
- ※以下は当日の資料ではないけどほぼこの内容だった
www.slideshare.net
他にもたくさんあったと思いますがいちおこのへんで
その他
17. AlphaGo
- Googleが500億で買収したDeepMindを用いた囲碁ソフトとプロの5戦の対決
- AlphaGoが3連勝し、起死回生でプロが1勝巻き返したのが現在。明日最終戦。
18. Retty tech Cafe #5
- メルカリさんのSREの話など
- メルカリでは多彩なツールを使いこなしてグローバルなインフラを継続的に改善していることがわかる
ということで今週は以上です。