どうも、吉田真吾(@yoshidashingo)です。
今朝はとても寒いですね。HashiConfがあった9月末までは夏の残り香を感じていたのに、re:Inventに行ってあれよあれよしてるうちにもう冬の奔りを感じます。季節の変わり目は風邪を引きやすいので注意が必要です。私は体調に不安があるときは必ず鼻うがいをするようにしてます。気分的にもすっきりするのでおすすめです。
ところで今日は Amazon Mechanical Turk 10周年なんですよ。Amazon Mechanical Turkは、比較的単純なタスクだが、人間にお願いしないとできないことをお願いするクラウドソーシングのサービスです。少し前に、コンピューターがディープラーニングで画像認識できるようになったという話題がありましたが、あの研究においても、スタンフォード大学のAI研究所のディレクター(プロジェクトリーダーのような人)であるフェイフェイ=リー氏が2007年から開始した ImageNet において、Mechanical Turkを以下のように活用したという事例があります。
- 2007年に開始し、2009年までに48,940人(167カ国)のワーカーに画像のソートやカテゴリーのラベルづけをしてもらった。
- 合計で1500万枚の写真、22,000カテゴリーの画像データベースになった。
一時的なプロジェクトのために何千人も従業員を雇用することは現実的でないため、非常に大規模で効果的な事例だったと言えるでしょう。
それでは今週もまとめのほうに行ってみましょう。
AWS公式
1. あたらしいEC2 Run Command – 大規模なリモートインスタンス管理
- EC2Configエージェントを通じてリモートコマンドを実行する機能(コンソールや各種APIから利用可能)
- 現在Windows環境のみ対応しており、サービスの再起動やソフトウェアのインストール、グループやユーザーの管理(これはadminにとってかなり嬉しいでしょう)、スケジュールタスクの更新などなど幅広く利用でき、スケーラブルな環境でより効果を発揮する
- Linuxでも同様のことができるように計画中であり、Change Management on AWSの分野に新しい流れが来そう
2. Amazon RDS for SQL Server が Microsoft SQL Server 2014 Express、Web、Standard Edition をサポートしました
- RDSでSQL Server 2014のExpress/Web/Standard Editionが選択可能に。Enterpriseはまだのよう。
- SQL Server 2014は128GB RAMをサポートするため、R3.4xlargeのリソースがフル活用可能。
- RDS for SQL Serverでは、ストレージが最大4TB、PIOPSが最大20,000。
- 東京リージョンについてはRDS for SQL Server自体がMulti-AZオプションがまだ利用できない。
3. Amazon RDSのスナップショットを共有出来るようになりました
- Amazon RDSのスナップショットをアカウントを指定して最大20アカウントまで(Privateオプション)、あるいはPublicにして全AWSユーザーに共有することが可能になった。
- ただし、現在はまだ制約があり、対象は「暗号化されていない」「マニュアル取得したスナップショット(毎日取得してる自動スナップショットは対象外)」「MySQL, Oracle, SQL Server, PostgreSQL(Aurora、MariaDBは対象外)」である。
4. AWS上でセキュアなシステム構築と継続的デリバリを実現するための新しいトレーニングコースが始まります
- 「Security Operations on AWS」と「DevOps Engineering on AWS」のトレーニングが追加
- SAやDevOpsのトレーニングラインにSecurity Operationsが追加されたことで、AWSがユーザーに対してどういうスキルセットを持っていて欲しいか明確に分かる→つまりセキュリティ
- 3日で約2千ドルなので、個人で受けるのはなかなかハードルが高いなー、という感じ
5. VPC向けのVPNのアップデート:NATトラバーサル、暗号オプション追加等
- re:Inventで発表されていた「CGWのIPアドレスが再利用可能に」を含む3つのVPC向けアップデート
- UDPポート4500番を使ってNATトラバーサルが可能に(ご利用は計画的に)
- VPNでSHA-2(AES256)が利用可能に、ただしこれだけ利用可能にするためにはデバイスでSHA-1(AES128)を受け取らないように設定が必要。
- CGWのIPアドレスが再利用可能になった。
AWS関連
6. AWS Lambda を使って Slack ボット (命名: Lambot [ランボー]) を低予算で作ろうじゃないか
- SlackのBotをAPI Gateway+Lambdaで実装する方法
7. Docker入門-基礎編 いまから始めるDocker管理【2nd Edition】
- Dockerの基礎から周辺ツールまで含めた非常に情熱あふれるまとめ
www.slideshare.net
8. re:Invent 2015初日のインパクトをラスベガスで語るの巻
- re:Inventで酔っ払って参加した座談会の様子が記事になりました!
その他
9. ラボ型オフショア開発などを手がけるエボラブルアジアが約6.5億円の資金調達
今日は1件だけですがその他で紹介しておきましょう。エボラブルアジアというスタートアップが資金調達して「ラボ型オフショア開発」のサービスをベトナムで行うそうです。特徴としては、ラボのエンジニアやチームごと一定期間後に買収したり合弁会社を立ち上げられるという、長期的な関係を築きやすいというのが特徴で、弊社でも似たような取り組みを開始しており、プロジェクトを委託する場合の新しい選択肢として注目が集まっています。