Amazon EC2 で M1,C1 インスタンスを使ってる人は今すぐ C3 を使い始めよう

cloudpackエバンジェリストの吉田真吾@yoshidashingo)です。


Amazon EC2 を利用するとき、スタンダードな利用にはとりあえず M1、ちょっとしたCPUバウンドな処理が多い場合には C1 を使っちゃいますよね。そんなアナタはものすごく損をしている可能性が高いです。

先々週の AWS re:Invent で発表になった新しい Amazon EC2 インスタンスタイプ である「C3」の値段を見ると、実はとてもおトクであることが分かります。

注意

2013/11/24 の各タイプについて、Linuxを東京(2013.11.26訂正:リージョンの記載を間違えてました)米国東海岸リージョンでオンデマンドで利用する場合の値段を基準としてます。

データの永続化に使うディスクは別途EBSをアタッチして利用することを想定してます。あまりインスタンスストレージにこだわらない場合の前提で参考にしてくれればと思います。

1. 現在 Medium を利用している場合

タイプ サイズ vCPU CPU種別 総ECU RAM インスタンスストレージ ネットワーク オンデマンド/Linux/US-East価格
M1 Medium 1 Intel Xeon ファミリー 2 3.75GiB 1x410GB 通常 $0.120/h
C1 Medium 2 Intel Xeon ファミリー 5 1.7GiB 1x350GB 通常 $0.145/h
C3 Large 2 2.8 GHz Intel Xeon E5-2680v2 (Ivy Bridge) 7 3.75GiB 2x16GB SSD $0.150/h

Medium の値段帯でC3インスタンスなら Large が利用できます。

2. 現在 Large を利用している場合

タイプ サイズ vCPU CPU種別 総ECU RAM インスタンスストレージ ネットワーク オンデマンド/Linux/US-East価格
M1 large 2 Intel Xeon ファミリー 4 7.5GiB 2x420GB 通常 $0.240/h
C3 xlarge 4 2.8 GHz Intel Xeon E5-2680v2 (Ivy Bridge) 14 7GiB 2x40GB SSD $0.3/h

Large の値段帯でC3インスタンスなら Xlarge が利用できます。

3. 現在 Xlarge を利用している場合

タイプ サイズ vCPU CPU種別 総ECU RAM インスタンスストレージ ネットワーク オンデマンド/Linux/US-East価格
M1 xlarge 4 Intel Xeon ファミリー 8 15GiB 4x420GB 通常 $0.48/h
M3 xlarge 4 Intel Xeon E5-2670 13 15GiB - $0.45/h
C1 xlarge 8 Intel Xeon ファミリー 20 7GiB 4x420GB 通常 $0.58/h
C3 2xlarge 8 2.8 GHz Intel Xeon E5-2680v2 (Ivy Bridge) 28 15GiB 2x80GB SSD $0.6/h

Xlarge の値段帯でC3インスタンスなら 2xlarge が利用できます。

4. 現在 2xlarge を利用している場合

タイプ サイズ vCPU CPU種別 総ECU RAM インスタンスストレージ ネットワーク オンデマンド/Linux/US-East価格
M3 2xlarge 8 Intel Xeon E5-2670 26 30GiB - $0.9/h
C3 4xlarge 16 2.8 GHz Intel Xeon E5-2680v2 (Ivy Bridge) 55 30GiB 2x160GB SSD $1.2/h

2xlarge の値段帯でC3インスタンスなら 4xlarge が利用できます。

5. 現在 4xlarge を利用している場合

タイプ サイズ vCPU CPU種別 総ECU RAM インスタンスストレージ ネットワーク オンデマンド/Linux/US-East価格
CC2 8xlarge 32 Intel Xeon ファミリー 88 60.5GiB 4x840GB 通常 10 ギガビット $2.4/h
C3 8xlarge 32 2.8 GHz Intel Xeon E5-2680v2 (Ivy Bridge) 108 60GiB 2x320GB SSD $2.4/h

これは比較対象が CC2 しかなかったのですが、あまりおトク感はないですね。

まとめ

以上から、少なくとも M1,C1 については、わざわざ今から選ぶ合理的な理由が非常に少ないことが分かると思います。C3 を選んだほうがコスト効率がよいと思います。

あ、リザーブドインスタンス買っちゃってる?そうですか、それは残念です。あーあ、残念だ。

12“PM C-3PO

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  • BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
Amazon

AWS Partner Network とは

cloudpackエバンジェリストの吉田真吾@yoshidashingo)です。

AWSでビジネスを行って行くことにおいて、AWS Partner Network に登録すると、さまざまなメリットを享受することができます。

以下、詳細は AWS Partner Network のページから参照してください。

パートナー種別

AWSのパートナーには大きく分けて下記の2種類があります。

  • APN テクノロジーパートナー
  • APN コンサルティングパートナー

パートナー認定レベル(Tier)

APN テクノロジーパートナー と APN コンサルティングパートナー で要件に違いがありますが、APN コンサルティングパートナーを例に取ると、パートナーとして特に要件を満たすのに大変な部分が、おそらく「最低 AWS 請求額(3か月平均)」かもしれません。APN コンサルティングパートナーは、スタンダードが月1000ドル以上、アドバンストが月10000ドル以上と決められています。

プレミアコンサルティングパートナー

AWS re:Invent で発表があった2014年のプレミアコンサルティングパートナーは以下です。5社対象外となり、10社が新規に対象になり、22社となりました。個人的に気になっているパートナーは こちらを参考に 注釈を加えておきます。

新規

  • accenture
  • Bulletproof
  • Cloudnexa
  • Cloudreach
  • Control Group
  • Infosys
  • Slalom Consulting
  • Smart421
  • smartShift
    • Oracle や SAP の移行、運用ツールが得意な会社
  • Storm Reply

維持

  • 2nd Watch
    • ワークショップ
    • 評価(技術、TCO、リスク)
    • 戦略コンサル
    • 設計、構築、マネージドサービス
  • Aquilent
    • クラウドを利用したモバイルやUX開発
    • 政府や公共機関の要件に準拠
    • ホスティングサービス
  • Booz Allen Hamilton
  • Capgemini
    • SAPのソリューションが得意な会社
  • cloudpack
  • Cognizant
  • Datapipe
    • Datapipe Managed AWS というのがフルマネージドホスティング。レポートサービスや最適化サービスもやってる。CLoudTrailパートナーでもある。
    • cloudpackと内容ほぼ同じだが、Datapipe One Management Dashboard というダッシュボードが利用可能。企業などではこちらで担当者が操作できるもよう。
    • AWS利用料+25%(最低1500ドル/月)
    • 申込時にクレデンシャル情報を渡すみたいなので、エージェントレスな監視をやってるのだろうか。
    • Tシャツやノベルティのセンス(RUN DMC)が最高。ちょっとエバンジェリスト募集してないか聞いてみたいくらい。
  • Dedalus
  • NRI
    • コンサルやSIをやってる。自社でデータセンターもやってるので、こちらのクラウド戦略は気になるところ。
  • Razorfish
  • Smartronix
  • Wipro

残念ながら対象外となったパートナー

  • 8k Miles
  • Citytech
  • CSS Corporation
  • Full 360
  • MarketShare

APN コンピテンシーとは

APNの中でも、専門分野における強みをアピールするという点で、APN コンピテンシー というプログラムが始まってます。

当初はビッグデータとMSPのみだったことが日本語FAQから読み取れますが、現在はさらに SharePoint、Exchange、Oracle、SAP が追加されています。
http://aws.amazon.com/jp/partners/overview/apn-competencies/

月5000ドル以上の AWS 請求額が必要なことと合わせて、AWS 認定資格である AWS Certified Solutions Architect - Associate Level が3人以上いる必要があるという点にも注目です。

上記プレミアコンサルティングパートナーにおいても言えますが、非常に過当競争になってきた昨今、強みを組合わせてビジネスにしていくことが大切だと思います。(たとえば SharePoint と MSP のコンピテンシーを取得し、SharePoint をホストすることに強みがある、とか)